自由に、素直に、誠実に…Francfranc デザインガイドラインが公開されました。
Design is the future. “Francfranc design guidelines” implementing growth strategy.
開発を担当した「Francfranc デザインガイドライン」が公開されました。
デザインガイドラインを開発するにあたり、デザインスタイルの定着基準となった新商品ラインナップ「Masterrecipe Francfranc」シリーズも発売が開始されています(シリーズタイトル=ロゴなどお手伝いしています)。
同社のデザインガイドライン以前のブランド強化への取り組み(BI Project)についてなどは、公式リリースにまとめられていますので是非企業サイトのリリースの方をご覧ください。
このブログでは開発の一担当者として、これまでに数多くのCI / VI マニュアルなどを作成してきた経験からも「Francfrancデザインガイドライン」は良い意味で「とても特徴的である(変わっている?)」と感じましたのでその辺りを紹介したいと思います。
私達の企業理念はValue by Designです。しかし、ひとことでDesignと言っても様々な意味を持つ言葉ですから、私達がどういう思いでDesignというものを捉えているか、また実際にどういうルールで運用しているかの指針となるものが存在します。
私達はこれを敢えて公開することにしました。大切な企業資産ですが、我が社と関わって頂けるお取引先、あるいは様々な外部のクリエイターの方々、そしてこれから未来に関係される方々に知って頂くことで、より企業への理解が深まればという思いです。(髙島社長のfacebookより)
代表の髙島社長ご自身がお話しされている通り、ひとことでDesignと言っても考え方は人によって様々です。自由で楽しいデザインとは、当然Francfrancらしさを伴った自由で楽しいデザインであり、なんでもいいというわけではありません(開発当初はここがとても難しいと考え、果たしてガイドライン化できるのだろうか、とさえ思い悩みました)。
1「自由な」「様々な」デザインのためのガイドライン
一般的に、CIマニュアルは、凡例をもとにデザインにおける決まり事などを重要事項として記載します。一方で「Francfrancデザインガイドライン」はブランドの未来のために「らしさ」を定義して、ブランドにふさわしい「自由」や「様々なデザイン」の基準を示しました。
→https://francfranc.io/
ブランディングの仕事をされている方はご存知のことと思いますが、この仕事の中で特に大切なことは「現場に行って1次情報を知ること」。
例えば「髙島社長を追っかけて海外まで追跡取材してもいいか」「社内のキーマンに直接会って取材をしたいがいいか」「店舗を案内してくれるか」など、いろいろなリクエストをしましたが、全てOKをいただきました。
そして、多くの社員の方とお話をさせていただく機会に恵まれました。その辺りの成果が冒頭の部分、BIのガイドライン部分です。2016年から活動されていた社内のクロスファンクショナルなプロジェクト「BIチーム」からの取材はもちろんメインの素材となりました。
残念ながら、髙島社長を追っかけての海外追跡取材はできませんでしたが・・・(笑)。
2「実務者の負担を軽減し、コミュニケーションコストを削減する」
制作チームからのヒアリングの際に、デザインの「確認作業工程の短縮」を望む声はありました。デザインを制作する前に、多種にわたる部門間での意思疎通や合意形成ができていれば、これはもちろん可能になります。
そういったことを踏まえ、制作を開始する前に「コミュニケーション目的」の合意形成を取るためのデザインシステムガイドラインがこちらです。→https://francfranc.io/design-system-guidelines/design-system
スタイルを細かく取り決めるデザインガイドラインではなく「何のために」を明確にすることを優先し、細かなところは実務者の判断に委ねています。
3「全ての社員がデザインを理解し、実行する」
主にデザインマーケティング、ブランド戦略に重きをおいた「デザイン研修」と「デザインガイドライン開発のためのワークショップ」を同時に行いました。また、これは、デザイナーやクリエイター向けというよりは、デザイナー以外の方向けに「デザインを理解する」「自分自身でデザインを判断できる」ことに重きを置いたものです。
全社員がデザインディレクターを目指すわけですね。何だかワクワクしてきます。
セミナーの内容も本当に多岐にわたっていて、当社が普段から提供しているデザインの原理原則はもちろんメディアデバイスの変化、バージョン管理ツールなど最新ツールとの向き合い方、古代美術史から近代デザイン史まで・・・本当にいろいろ、やらせていただきました。
デザインガイドラインの第1版が完成して
メインコンテンツには基本的に手を出さない、ガイドライン作成のための1デザイナーとして当初、参加させていただいたのですが、いえいえ、いろいろと作らせていただけて楽しかったです。たくさんのパートナー、クリエイターさんにも協力してもらいました。BIガイドラインの宣言文「様々なクリエイターとコクリエーションする」のまさに言葉通りです。→https://francfranc.io/
正直に羨ましいと思う社風でした。「あくまでもデザインはビジネスのツール」とお話くださる髙島社長。これからのFrancfrancにますます注目です。(ご協力いただいた関係者の皆さん、本当にありがとうございました!)
【関連リンク】
Francfranc Design Guidlines 公開されました→https://www.uji-publicity.com/showcase/1938/
【実績紹介】Francfranc のコーポレートサイト→https://www.uji-publicity.com/showcase/1736/
【開催/ 予告】第10回 デザインマーケティングカフェ急遽、開催が決定しました!
<テクノロジーと感性が融合する-デザイン経営とデザインの未来- #dmcafe10>http://peatix.com/event/302582
特別講演ゲスト
株式会社Francfrnac 代表取締役 髙島 郁夫氏「デザイン経営の未来(仮)」
ソニー株式会社 小俣貴宣氏「経営資源としてのブランドの活用 -製品戦略と心理学の立場から-」
クロストーク出演
Francfrancデザインガイドライン開発チームとデザインマーケティングカフェの過去登壇者の方などを予定
会場
六本木ミッドタウン内 デザインハブ インターナショナルリエゾンセンター
日時
2017/10/6(fri.) 19:00(開場) 19:30〜21:30
→DesignMarketingCafeのpeatixページ
にしてお申し込みください。会場でお会いしましょう。